年内最後の指導は、苗床の整備です。
トマト播種前の超貴重な下準備を教えていただきました。
整備1.
上の写真、黄色く見えているのは、電熱線です。「苗床ヒーター」という特殊な電熱線。これに電気を通すことにより電熱線周辺の土が加温され、苗床全体の温度を上げる事ができます。苗床の端から順に線をひきます。外側は密に、内側は薄く...2人以上で作業するときには、写真のように苗床の土を半分とり、電熱線を引き終わった後に上からかけると、早くきれいに作業ができるとの事です。
電熱線とサーモを通常のリード線でつなぎ(つなぎ目、防湿対策が重要)、ダイヤルを回して希望の設定温度に調整し、コンセントを差し込みます。緑色のランプが点灯すれば、通電OK。センサーを土に差し込みます。希望の温度以下になるとスイッチが起動し、加熱がはじまります。希望の温度に達すると電源は切れます。しかし、電熱線のどこかがショートしている可能性もあり、サーモを起動させた後、実際にセンサーの隣に水銀温度計を差し込み、早朝などにチェックする必要があります。早朝の時点で、水銀温度計が設定温度よりもはるかに低い数値を示していれば、電熱線やそのつなぎ目がアウトです。
整備2.
さらに、苗床にトンネルを作り、ビニールをかぶせ、発生させた熱が逃げないようにする。
整備3.
さらにさらに、ビニールハウスの内側をもう1枚のビニールで覆い、トンネルから逃げる熱を食い止める。
2重、3重に強化していく...ここから学んだ事は、ひとつの方法だけを完璧にしようとするのではなく、2重、3重に対策を講じて、リスクを最小限に食い止めるということです。薬散にしても、台風対策にしても、今まで教えていただいた内容はまさにこれかと...
えぇ、またひとつ見えたような気がしました。
貴重な研修をありがとうございます。年明けの播種が楽しみです。