こちら、去年の1月に掘った溝。
今育っているトマトは、この上で大きくなっています♪
このとき、溝の中に入れた肥料は次の通り。
1.深さ30cm~40cm、幅40cmほどの溝を掘削 (溝長14m×間口3.6m=50㎡ 計算)
2.ワラ2束を敷く(土がしまりすぎないように)
3.N=油かす(5:2:1) 4÷0.05÷1000×50=4kg
P=過燐酸石灰(17.5%) 5÷0.175÷1000×50=1.4kg
K=硫酸カリウム(50%) 4÷0.5÷1000×50=0.4kg(実際には0.8kg 施肥)
堆肥 1袋ほど(ワラを腐らせるため)
バットグアノ 溝に4kg
4.溝両脇の戻し土にバットグアノをそれぞれ、2kgずつ散布し、溝を浅めに戻す。
5.2月10日から20日の間に、エバーフロー灌水
6.3月末、定植の1週間前に、全面施肥・ベッド立て
7.その後の追肥はNK化成にて
2ヶ月後の定植前、ハウスの全面に肥料を散布して定植を行うわけですが、このとき、溝に入れた肥料と全面に散布した肥料の関係はどうなっておるわけですか!!
疑問はここから。3ヶ月後の先日、さっそく先生に...
「うん、それはテキストには書いてねぇなぁ」
どうやら、特殊技術のようです。
必死こいて学んできましただ。
考え方としては、元肥(溝施肥および全面施肥)と追肥のセットで考えることが大事であると。ポイントは以下の5点。
- 作型により変わるが、1回の栽培で窒素・リン酸・カリウムの施肥量を、成分で20kg/10aとするなら、元肥で10kg/10a、追肥で10kg/10aに分散させる
- 追肥を1回あたり4kg行う場合、栽培期間中計2.5(10÷4)回行う(あるいは、月2回のペースで1回あたり2kg、計5回行う)
- 次に、元肥を溝施肥と全面施肥の半分にわけ、溝に待肥として成分で5kg/10a(油かすなど緩効性肥料や8-8-8有機化成肥料を使用)を混和する
- 次に、全面散布として、成分で5kg/10a(速効性肥料と緩行性肥料を半分ずつ使用するが、配合肥料なら1種類で代用できる)を散布する
- マグネシウム、カルシウムが溝を含め、土壌の全面に含まれるようにする(苦土石灰使用)
以下、溝施肥の場合の5kg/10a計算例です。
2.油かす:2.5kg/10a
有機化成 =8:8:8
油かす =5:2:1
13:10:9
(窒素13に対するリン酸10、カリウム9の不足分(リン酸3、カリウム4)をそれぞれ過燐酸石灰・硫酸カリウムで補う)
※ 溝内に赤土は出た場合はリン酸は少し多めに5kg/10a、カリウムは土の状態により少し多めに5kg/10aとする
3.過燐酸石灰:5kg/10a さらに戻し土に2kg散布しながら戻す
4.硫酸カリ:5kg/10a
5.苦土石灰:全量100kg/10a
※ ワラ、堆肥は肥料分としては考えない
※ P、 Mg、Caを重点的に心配し、溝に至る迄、どこにでも含まれるようにする
過燐酸石灰と苦土石灰を用いる
※ 過燐酸石灰にもCaは含まれるが、計算には含めない
やっと、納得がいきました(^^)
大事なのは、総施肥量を元肥と追肥にわけること。さらに元肥を溝と全面にわけること。溝には緩効性肥料を用い、全面には速効性と緩行性を半分ずつ使用すること。配合肥料は速効性と緩行性の両方の性質を持つため、全面に配合肥料1種類を使用してもよい。また、溝内に赤土が出たときはリン酸を多めに散布、マグネシウム、カルシウムがどこにでも含まれるようにすること。
以上!!!
いつもご覧頂き、ありがとうございます。
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