2015年4月26日日曜日

トマト、念枝!


最近、誘引の楽しさ(?)と重要さがわかってきたような気がします。Myテープナーを買って2週間。暇さえあれば、テープナーを握って、カチャンコ、カチャンコ...気分はトマト屋です(^^)今日はこんなことを。。。花房を通路側に向けるために、主枝をひねる「捻枝」という技を実践しました。花房を通路側にそろえれば、樹の管理もしやすいし、薬散もしやすく、なにより、赤い果実が並んでるのを見るのはうれしいことだと思います。


でーん! 1段花房と2段花房がきれいに手前側を向いています。このとき、花房下の葉2枚をうまく使うのがコツのようです。2枚の葉を、元に戻ろうとする向きと反発するように誘引用のひもに当て、そのまま葉を大きくします。思い出すこと去年、斜め誘引を知らなかったとき、花房をそろえようとして捻っても「すぐもとに戻っちゃうだよ!」とうなっていたのを思い出します。挙げ句の果てには、主枝を捻ったまま、ひもで支柱にグルグルまきにしていました。完全にバカ野郎です(^^)

そのときの誘引方法は、単に支柱に沿わせていただけ。支柱だけでは、「捻枝」なんかできないわけです。今考えればとても当たり前のこと。気付かなければ、知らなければできないこと。改めて「知る」ってすごいなぁと思った瞬間です。

1段花房と2段花房の間に葉が5枚もありますが、気にしちゃあいけません。

2015年4月23日木曜日

トマト、横誘引開始!


大玉トマト、いよいよ誘引開始です!
夢にまでみた横誘引。テープナーを使ったこの誘引がやりたかったんです。この方法に気付いたのは、去年の仕事場のゆうきファームで、トマトが終わりにさしかかった頃。もっと早く気付いていれば樹勢のコントロールもしやすかったのでは...と何度嘆いたことか。そもそも根本の原因は、施肥量にあったのですが。それが今年は、1段目からできるのです。誘引用の支柱も納得がいかず、3回作り替えました(^^)

それはそうと、1段目の着果が確認でき、エバフロー潅水を10分ほど行いました。樹が立ち上がってくるのがわかります。エバフローの下に配合肥料を敷いていたため、地力があるせいなのか、配合のせいなのかは判断しかねますが、しっかりと起き上がってきています。夕方には生長点付近に展開する葉が翌朝まで巻き込み、日中には元に戻っています。この段階で、去年よりははるかに「きれいな樹」ができあがっています。

来年度にむけて、少しでも情報を入れるべく、格闘しています。いまできる最大限のことをば!!合言葉は、「昨日よりは今日、今日よりは明日」

2015年4月19日日曜日

1段花房、着果!


定植から2週間、最初にホルモン処理した花が着果し始めました(^^)着果した果実はいつ見ても嬉しいものです。最初危惧していた樹勢もおとなしくなり始め、暴走の危険性はなくなりました。土壌分析の結果を受け、全面施肥量を削ったことが良かったのかもしれません。かたやもう1棟の方は、当初の施肥量(15:22:20)でスタートしました。この先、施肥量の違いがどう出るのやら...


草丈ものび、5月に入ったらいよいよトンネルを撤去して誘引開始というところでしょうか。トンネルの裾に見えているのは、透明マルチシート。これをベッドの両脇から持ち上げて真ん中で閉じ、5月いっぱい地温を上げます。1ヶ月だけの局所マルチ。生育のステージに合わせた細かな技術があるんですねぇ...ええ、感心と驚きの連続です。


そしてこちらの写真は、本日開催された「狭山げ◯きファーム」の接木講習会の一コマ。台木のわき芽と穂木のわき芽を接木・活着・育苗するところまでやろうという高い志のもと、行われたものです。ここまで本格的に指導してくれるサークルは、ほかになかなかありませぬ。


まさに、「真剣」の一言に尽きます。接木後は、自分が担当したポットに名前を書いたラベルを入れて、完了です。接木を覚えたい人はすぐに「狭山げ◯きファーム」に LETS GO です!

2015年4月12日日曜日

トマト定植!


ちょうど1週間前ですが、トマト苗を定植しました(^^)
少し密植気味なのですが、株間40cmの千鳥2条植え。配合肥料を敷き、エバフローをセッテイング。使うのはまだまだ先のことですがね。エバフロー&配合肥料の組み合わせは、去年の栽培よりも進化した点であり、追肥&潅水を同時に行うものです。

今日は1段目の花が咲き、ホルモン処理を始めたところ。相変わらず、樹が暴走しようとするので、生長点を押さえ込んだり、潅水を控えたりと、去年の失敗を繰り返さないように結構(というか相当)気を使っています。

今回は、定植直後に遅霜がやってきて、ユーラックかけたりビニールかけたりと慌ただしい日が続きましたが、なんの障害もなく乗り越えました。さすが5℃の低温にあてた苗。ちょっとやそっとの低温には動じません。最高の苗でスタートを切ることができました。感謝!!この先は誘引用の支柱を準備したりと、去年の繰り返しになりますが、来年に向けていろいろ改善しながらの栽培になりそうです。

そのほかマグネット式の温度計とか、誘引に使うテープナーを新調したりと、物もそろってきたので、気持ちだけは「果菜屋」ということにします(^^)それと、


でーん!!
トマト屋を目指す奴がこれを読まなくてどうすんだべ!ということで、頑張ってこれを買いました。かなりかなり高度な内容なのですが(半分が論文形式です)、教えてもらったことと付き合わせながら、少しずつ知識を入れていきますだ(^^)

2015年4月2日木曜日

トマトの施肥設計と土壌分析


前回の記事では、今年もトマト栽培ができる!と申し上げましたので、また溝掘りをしました。夏越えをする栽培なので、スタミナ切れを防止するため深さ30cm程度の溝を掘り、そこにワラやら堆肥やら肥料やらをぶちこみます。

問題はここでの施肥量。前回、土壌分析の結果がでた!と言いましたが、それはすでにこの溝の中に肥料を入れた後のことです。あとの祭りでしたが、分析結果を受け、全面施肥量を調整しました。全面施肥量については後ほど、まずは溝施肥量から。

とりあえず、スタート時点の総施肥量(追肥は考慮せず)を10aあたり成分量で N:P:K=15kg:22kg:20kg とし、この3分の1の量を溝の中にぶちこみました。
使う肥料は、
  • 有機配合肥料8-8-8
  • 化成肥料8-8-8
  • 油かす5-2-1
  • 硫酸カリ(50%)
  • 過リン酸石灰(17.5%)
  • ワラ、堆肥

ワラ、堆肥以外の肥料に、15kg:22kg:20kgをどのように割り振るか。窒素分については8-8-8の肥料と油かすに均等に割り振り、リン酸・カリについては硫酸カリと過リン酸石灰を中心に頼ることにしました。施肥後、バットグアノを振りながら埋め戻し、しばらく潅水をして地下に水をためます。ここの土は水の抜けがとても早い。日曜日に潅水して、火曜日にはトラクターが入れるという具合。

現時点で10aあたり、成分量で4.7kg-7.3kg-7.0kgの肥料が地下に眠っています。この直後、土壌分析の結果が出て顔が真っ青に!「もう肥料入れちゃったもぉーんっつ」と店頭で何度叫んだことか。

復習すると、pH=7.2と異常に高く、EC=0.03と低い。そのほか、マグネシウム・石灰・リン酸・カリ、どれをとっても標準値よりも高いという状態。pHとマグネシウムと石灰とカリについては、「狭山げ◯きファーム」の焚き火の影響だとか、苦土石灰散布直後のサンプル採取であったためとか、いろんな言い訳ができますが、EC値の低さやリン酸については説明しきれません。

いろいろと協議の結果、全面施肥については窒素分を中心に行うこととなりました。

窒素主体といえば、尿素や硫安、硝安などが挙げられますが、どれをとっても速効性の単肥です。全てを化成肥料でまかなうわけにはいきません。窒素分が主体で、化成肥料でないものといえば...油かす!!そう、成分量は5-2-1。リン酸の2とカリの1は無視して、油かすを10aあたり成分量10kgとして使うことになりました。それに速効性の硫安を10aあたり成分量5kg加えます。この辺の施肥量の補正に関しては、経験値のあるプロ中のプロに教えてもらうのが一番です。分析値を受けての補正なんて初めてですから...

さらに、pHを少し抑える(下げる)ため、保険的な意味合いでpHを下げる資材を使うよう、教えていただきました。pHを下げるものといえば...そう、ぴーともす!ピートモスについては、以前記事として書いたことがありましたが、このタイミングで出てくるとは。そして、なぜか、このブログで一番読まれている記事が、「pHを下げる:硫黄華・ピートモス」なんです。みんな、高いpHに困ってるんですかねぇ?苦土石灰の振りすぎはいけません!!


話を戻し、ピートモスへ。
これ、堆肥の代わりとしても使われる資材だそうですが、「pH調整型(pH3〜4の強酸性)」と「pH無調整型」に分けられます。本来ならば無調整型を使いたいのですが、お店には調整型しかありませんでしたので、やむなく1袋の半分15Lを油かす・硫安とともに全面散布しました。

この後、トラクターで耕耘、高ベッド作りと順調に進みました。
しかし、ひとつ大事なことを忘れています。
報告書に出ていた、「マグネシウム過剰」。苦土石灰散布直後のサンプル採取の影響が十分に考えられますが、もともとの土壌中にマグネシウムが過剰に蓄積していた可能性はぬぐえません。これが何を意味するか...岡安先生に指摘されるまで、気づきもしませんでした。「マグネシウム過剰の場合、植物体への吸収という点でカルシウムと拮抗し、その場合マグネシウムが勝ってしまう」

つまり、マグネシウム過剰により、カルシウムの吸収が阻害されること。果実にカルシウムが流れにくくなるということは...あれです。そう、去年苦しんだあれです。2段目から発生し、ついには最終段まで出てしまった。アレ。葉面散布も効かなかったアレ。


尻腐病!!
今年のトマト栽培も尻腐れの発生リスクが高くなりました。

参りました...としか言いようがありません。施肥量の補正など、できることはやりましたので、あとは、生育初期からの葉面散布でカルシウムを補いつつ、潅水を控えすぎないこと、でしょうか。でも、全面施肥量を去年より減らしてあるので(この段階での総施肥量は、成分量で約 20kg-11kg-9kg)、樹が暴れた去年よりかはマシになると思われます。予想できるリスクはなるべく回避します!


去年に続き今年も怖い思いをするであろう、にわか農家。とりあえず、定植が終わったら、神様にでも拝みますか(^^)「自分の尻は腐っても、果実は腐りませんように...クワバラ クワバラ...」

数字に追われる ♪

「ついに!」というか、「やっと・・・」というか、年度が変わりました(^^)
にわか農家も、これまでの所沢ゆうきファームを離れ、心機一転、埼玉県狭山市にて就農を目指す運びとなりました。つきましては、当ブログのタイトルを、「ひとり農業 狭山物語」に変更したいと思います。今年1年間は、篤農家の研修生という身分ですが、相変わらず仲間が少ないため「ひとり農業」としておきます。ん、あとは農業に関わらず、「仲間」を募集中です♪笑

さて、新年度1発目はこれ!!! 数字にやられました。


持病の薬代が130,080円!!!年度が変わり、社会保険から国民健康保険に変わりました。保険証の発行が間に合わず、それでもって、4月1日に受診したので、全額自己負担となりこの金額。。。完璧にやられました。まさに、制度の「谷間」。後日、7割分の払い戻しはあるのですが、いかんせん、13万っていう数字は肺がんの治療費くらいですかね。普段何気なく払ってる3割負担の制度がとてもありがたく思えました。3割負担で月に5万ずつ医療費を払うと、残りの人生60年(?)で、3600万!
この数字、立派な家が建つよ??

いやしかし、関節リウマチっていうのは一生付き合っていく病気だけに、長期的な視野が必要となります。息の長い農業という仕事と同じですかね。なんともいえないこの持病と仕事の組み合わせ。

驚くのはそれだけではありません。
ご覧ください。先日あがってきた土壌分析の報告書。pH値が7.2 超、超、強アルカリ性です。この報告書を見たとき、ぶっ倒れそうになりました。さらに、石灰が440。苦土が74。加里、リン酸もかなり高い。素人では対処法がわかりません。夜遅くにも関わらず、すぐさま岡安先生にTell&データをFax。


そう、なぜ土壌分析かって、実は諸事情により、今年トマトの雨よけ栽培を行うことになったのです!去年ゆうきファームでの栽培を最後に、次はいつできるかわからない状況でしたが、来年以降の独立運営を踏まえ、60株の栽培ができることになったのです。

それにともない土壌分析による施肥設計を行いたいと考え、苦土石灰と堆肥を散布した後ではありましたが、サンプル採取の上分析を依頼しました。石灰と苦土の数値が高い理由は、散布した直後の苦土石灰がサンプルに混じっていたためとも考えられます。加里の数字については、名前は公表できないのですが「狭山げ◯きファーム」の皆さんが栽培予定地で冬季に焚き火を3回くらい行ったため、灰(=加里)や炭がサンプルに多く混じっていたものと考えられます(^^)

ここまではいいにしても、リン酸の数値も高い。さらに、EC値が低く、pHが高いという状態。これをいかに考えるか。ここからが、岡安先生の出番。本当の施肥設計が始まりました。それにしても、売上や純利益ではない別の数字に追われる年度末と年度始...この1年は「数字」に追われる年になるのか。そう思えてなりませんだ。詳しい施肥設計については次の記事にて...