2014年1月31日金曜日

播種時の鎮圧と毛管水

先日の圃場研修、ミニトマトの播種もやらせていただいたのですが、播種後、灌水前の鎮圧が大事であると、再度教えてもらいました。

「はて、なんでだべ?」


「はい!上から力を加える事により、発芽の勢いを強める!」


違います。全然ちがいます。
『獅子の母親は子を谷に突き落とす』わけじゃないんです。

  1. 鎮圧する事により、水の浸透を均一にする(毛管水を促す)
  2. 発芽の際、種子の殻がうまくとれるようにする

2番目は、これまでに目にした事があります。ダイコンやホウレンソウの双葉が出てきたとき、葉の表面に殻がついているものが結構ありました。その種子だけ、圧がうまくかかっていなかったのでしょう。

問題は、1番目の水の浸透と「毛管水」。調べてみました。出典はこちらです。
http://www.forest.kyushu-u.ac.jp/~otsuki/fhw_2009/FHW2009-7(Infiltration).pdf

土壌水分は、土粒子との結合の強さによって、【吸着水】【毛管水】【重力水】に分けられます。吸着水は、電場の影響を受けて土粒子表面に強く吸着している水。植物にはほとんど利用されません。重力水とは、土壌の隙間を重力によって流れ去る水であり、こちらもあまり利用されないばかりか、通気性を悪くすることもあります。そしてこの毛管水は、吸着水の外側に保持されている水で、表面張力によって重力に逆らっている水です。植物が最も利用する水であり、重要です。この水を有効にするため、播種直後にほど良い鎮圧を行うということ。土と種子の密着の度合いが甘いと、水分は逃げてしまい発芽に必要な水分は維持できません。逆に鎮圧しすぎると、空気がなくなり、よくありません。

鎮圧ひとつとっても、理由がある...なんとなく流してしまいそうなことでも、きちんと聞くと自分の知識になるものです!深い!

「そろそろ農業の基礎は身についたかね?」
「ん?ん??じょうろの使い方は分かってきましたけど、?(笑」

台木の鉢上げ


昨日の圃場研修、課題は【台木の鉢上げについて】です。
2月中旬に接ぎ木苗をつくる予定なのですが、その前に台木の鉢上げを教えていただきました。しかし、なぜこの時期に、台木だけを鉢上げするんですか???
さっそく聞いてみました。
  1. 接ぎ木苗は、根がとても大事。接ぎ木の前に、台木の根をしっかりとはらせる必要がある。
  2. 移植する事で、成長をそろえる。

【手順】
  • ポットに岡安ブレンドの培養土を詰める
  • 箱に並べ、たっぷりと灌水
  • 深さ、2,3cmの穴をあける
  • 台木を根元から移植(茎部が長くなるように)
  • 再度、灌水
  • 育苗ベッドのトンネをビニールで覆う

ポイントは、なるべく日差しの弱まった夕方ころに行う事。移植当日は、根を相当いじめることになるため、活着になるべく影響の少ない時間帯を選ぶ事が大切だそうです。播種や薬散も夕方に行うものだと、聞いています。植物体のおかれている環境を大きく変えるときは、なるべく影響の少ない時間帯に行う、という事ですね。

植物体の気持ちで、「この日差し・気温なら大丈夫...」と。(^^)