2013年12月16日月曜日

深耕時、関東ローム層の影響について



先日、圃場の水道工事を行い、地下60cmの地点に塩ビ管を埋設したのですが、その際、ユンボを使用して掘削したため、土層断面を観察することができました。地下30cmの地点までは耕作土、それ以下は粘土層(関東ローム層)です。ここでふと考えました。「30cmいよりも深く耕耘した場合、粘土層が表面にあがってくる。そのときの作物への影響は?」さっそく岡安先生へ。

1.深耕により粘土層が上がってくるため、圃場の水はけが悪くなる。
2.肥料の濃度が薄くなる。
3.粘土層(関東ローム層)はリン酸(P)を吸着しやすいため、通常の土よりも2倍程度多く吸着する。したがってリン酸欠乏症が起こりやすくなり、深耕した場合は、通常よりも多くのリン酸を混和させる。

ここでさらに疑問が出てきました。
「では深耕するタイミングは?農家はいつ深耕するの?」

→ 作物に肥料を吸いすぎる症状(肥料の濃度障害)が表れたとき、深耕する。

これで納得。
今現在、耕作に使用している深さまでの肥料の濃度を見ながら、深耕するタイミングをつかむのですね。とにかく深耕すればいい作物ができると思っていましたが、大きな間違いでした。