2014年2月5日水曜日

生殖生長と栄養生長

待肥の施肥、トマトの生育管理について貴重な情報を教えていただきました。

大玉トマトの場合、木が丈夫に育ちすぎて大きな実が穫れない症状、
「木ボケ」(栄養生長)の理由として、
  1. 若苗の定植(花が咲く前に定植をしてしまう)
  2. 最初の段階での肥料の効き過ぎ
があげられます。これを防ぐために、必要な肥料を元肥ですべてまかなってしまうのではなく、待肥や追肥により、長期間、肥料を維持するとのことでした。ナス・ピーマン・トマトなどは根の張り方が同じであり、溝施肥を行うとのことです。

ここで専門用語をば...
  • 栄養生長:枝葉や根を伸ばして体を大きくする生長
  • 生殖生長:花を咲かせ実を結び、種子を残すための生長

大玉トマト生育管理の方針は、
【窒素Nや灌水を控えることにより、細い木に果実を付け(生殖生長を促進させる)、その後に木を育てる(栄養生長を促進させる)】


その一方で、この方針が通用しない作物があります。

キュウリ・カボチャ・メロン・スイカなどウリ科の作物は根が横に張るため、通路の地下10cm~20cmの環境を良好にする必要があり、高湿・多灌水を好みます。また先に生殖生長に傾けると、栄養生長には戻れないため、灌水を控えるなどの「いじめ」は厳禁だそうです!トマトはその反対、灌水を控えて完熟のトマトを目指します。苗の段階から、どれだけ灌水すれば良いか、灌水のタイミングはいつか、などこれからが本番です。