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2014年5月31日土曜日

トマトの挿し苗、根の張り方♪


先日、脇芽をぽきっと折って、ポットにぶち込み、毎日水をざばーっ、ざばーっとかけてみました。あら不思議、根がモリモリ出てきたではありませんか。差し込んだ部分の下部から横にひげ根?が伸びています。この方法で作った苗の特性としては、根の張りが浅く、実生苗に比べて水分コントロールが行いやすい、とのことです。


この方法、苗のコストを下げるために、よく農家で行われる手法だとの事。接木苗から育った脇芽を使用するならば、接木苗の遺伝子は100%受け継がれ、病気への抵抗性のある苗が作れるという事で、ものすごい生命力です。

今回使用した脇芽、実は接木苗に使う事もできます。先日、ものは試しに、自分で接木を行ってみたんです。穂木は今回と同じ脇芽。台木は台木から折り取った脇芽を育苗したものを提供していただきました。15分おきに毎日シリンジを行うという、地獄の順化を数日間経験し、活着率100%!!言葉にできない達成感。

しかし、接木時に、傷口からバクテリアの侵入があり(使用するカミソリを時折、「イチバン」や「ケミクロンG」で消毒しなかったことが原因)、葉の縁が黄色くやられてしまいました。生育には問題ない範囲だという事ですが、この症状を改善するには、ボルドー系の薬を使うとよいそうです。Zボルドーとかカスミンボルドーとか。どちらも銅剤系統です。それにしても、時折の消毒というほんとうにちょっとしたことが原因でそのあとの出来不出来が大きく変わってしまいました。農業って、ちょっとした気遣いや心配りの連続なのではないか、と最近思います。植穴に混和するモスピランの加減、灌水の時間帯とタイミング、衛生面、残渣の片付け、覆土の厚さ、覆土を篩(ふるい)にかけてから使用するのかそのまま使うのか、播種時に圧の掛け方を手でやるのかローラーを使うのか、灌水してから播種をするのか(乾燥対策のほか、灌水後の植穴内の土の沈み方が変わるため、灌水せずに播種を行うと覆土の厚さにバラツキが出るような感じがします)、...これでいいかぁと妥協しても、できることにはできるんだけど、妥協しなかったときと比べて、その差は一目瞭然。

これ、恐ろしい。
ほんとうに「ちょっとしたこと」。これが大事だと気づいたとき、大げさなのですが、自分の考え方や生きる姿勢を見直すきっかけになったんです。1日24時間の中で、自分にウソをつく時間帯や、自分を苦しめてまで必要のない妥協をする瞬間があってはいけないと思うようになったのでありまする。その瞬間の、他人には見せられないような醜態って、たぶん昼間圃場に出ているとき、どこかでふっと出てしまうような気がして。そういう姿勢が妥協につながったり、生育管理の甘さにつながっていくんじゃないか思うと、もう恐ろしくて。今植物がどういう状態なのか、渇いているのか、適湿なのか、こんな簡単な判断ひとつをとっても、「ちょっとしたこと」に気づけない状態ならば、間違った判断をしてしまうでしょう。自分の集中力を妨げるものが、私生活にあってはいけない。最近つくづくそう思うようになりました。


あっちこっち話が飛びましたが、私生活から「偽」は排除します(笑 圃場で適切な管理ができるようになるために。簡単に言えば、私生活がウンコなら、自分がやりたい仕事もウンコになるんですよね、きっと。そんなこんなで今日はもうこんな時間!あしたも高温性作物の交配日、連日の晴天&高温。今がチャンスです。蜂と闘いながら、交配に出かけます。そう、ハチが群がる植木がすぐ近くにあるの...

ほっこりえびすとほっこり姫


でーん!
転がっています。あちらこちらにころがっております。今日も強い日差しのもと、「ほっこりえびす」と「ほっこり姫」が「てめぇー何見てんだよ!!」と、つぶやいていました。もうこの時点で王者の貫禄が。「着果した」というより、「ころがっていた」の方が、この状況を正しく説明しておるのでしょう。


ここ連日の高温により、がんがん開花しているため、毎朝、毎朝交配に出かけています。雌花の中には、先客(ミツバチ)がいらっしゃるのですが、構わずに、ケツから雄花をつっこんでやります。「ころがっている」実もだいぶ大きくなってきましたので、そろそろ実の下に座布団といわれる台を敷き、その上に「えびす」さまと「姫」を鎮座します。手合わせて、拝んでたりして...大きくなりますよぅに 笑

2014年5月30日金曜日

光合成の光飽和と遮光資材による温度上昇の抑制 ーホウレンソウ栽培の深い話ー


本日、ホウレンソウの最後の出荷を迎えました。
今日は、高温環境下のホウレンソウ栽培に関する深い話を...

冬蒔きに比べて、葉は薄く、姿もひょろひょろと成長してきたホウレンソウ。少しでもましなものにする方法が一つだけあるよ、と教えていただいたのが上の写真。ある程度成長した段階で寒冷紗のサイドを常時開放し、天井に銀色の遮光資材をかけ、植物体にあたる光量を抑え、植物体の温度上昇を抑制する方法です。これにより、ホウレンソウがゆっくりじっくり育つとのことです。

ここで、なんで??なんで??が始まる、わたくし。
光の入る日中に、遮光していいんだべか??光合成に必要な光までも遮っていいんだべか?さっそく岡安先生に食いつきました。「うん、それは光合成の光飽和という考え方だね」光合成に必要な光量は、作物により異なり、限界点がある。それを超える光量が気孔に当たったとしても、同化産物は多くはならないとの事でした。それが「光飽和」という概念です。つまり、既に飽和点に達する光量が得られていれば、他の生育条件を優先する為に光量を犠牲にしても構わないということです。また、光合成に必要な植物体の適温はそれ以上でも以下でも、光合成は最大化されません。

すると、このホウレンソウの事例で考えるべきは、光の強さと植物体の温度。強い日差しのもと、気温はぐんぐん上がっていきます。光合成に必要な光の強さはもう十分に得られている、そうすると、次は植物体の温度上昇を抑えなければなりません。そう、とるべき対策は「遮光」となるのです。この場合、天井に遮光資材を掛ける事により光量を少なくし植物体の温度上昇を抑え、さらにサイドを開ける事により通気性を高める(湿度を下げる)事で生育環境を整えてやるのです。

そう、テキストにはこう書いてあります。「遮光は、播種時の地温の低下、土壌水分の保持に有効で、発芽揃いをよくする」なるほど、高温時の播種では、播種から発芽まで、遮光資材を掛けてやると発芽が揃う可能性があるということか。ホウレンソウの発芽適温は15〜20℃であり、4月末時点ではそれを上回っている事でしょう。「また、ホウレンソウの種子は吸水性の高い果皮に包まれているため、高温下の多水分条件では発芽不良を起こす可能性がある」なーる...遮光資材はすごい。なにも遮光だけじゃない。

とても深いです。ボケーっっと口開けて、今日も暑いなぁ、君も暑そうだねぇ♪水浴びする?と話しかけていたのですが、ホウレンソウにとっては、光を抑えてもらう事の方がうれしかったようです(^^)分かってないですね、えぇ。「あぁ、高橋さんは僕の気持分かってくれないなぁ。日差しが強くて暑いなあ!」と怒っていた事でしょう。。。ゴメンナサイ。

2014年5月28日水曜日

エダマメとブロッコリー♪


いつもブログをご覧の皆様、こんばんは。
今日も元気一杯、圃場を走り回っていた高橋です(ウソ、コマツナの虫害にしかめっつらしてました)。最近、ブログを見てくださる方が増えており、心からうれしく思います!眠い目をこすって書いている甲斐があります。元々は、当圃場の指導者、岡安正先生からの指導内容を、備忘録的に書きつづっているというのが、大きな目的のひとつですが...

今日は栽培技術とは関係のない話を。
早朝、先輩農家Mさんより、エダマメを頂戴したので、自分のところのブロッコリーと合わせてゆでて、山盛りにしてみました。今日の夜ご飯です。あれ、米は食わないの??えぇ、最近おなか空かないんです。こういうのを、食欲がないと言うんでしょうか...薬の副作用か??とりあえず、そういう事にしておきたいと思います。

びぃーるが飲みたいですね、えぇ。
でもね、どくたーストップがかかってるんです。そう、今飲んでる抗リウマチ薬はとても強く、お酒はもちろんのこと禁止なんです。でも、今夜のメニューは飲みたいよね。うん、飲みたい。すごく飲みたい。朝から注射したご褒美にのみたい、飲みたい!、飲み隊!!

ふと気づくと、実践研修の残り期間も残り1ヶ月。実際には去年の8月末から始まったため、1年経っていないのですが、ほんとうにあっという間の時間でした。開墾から始まった実践研修(開墾は研修プログラムには含まれません 笑)。無事に年間20品目の研修に至る事ができました。一時は、大雪でハウスを潰し、どうなるかと思いましたが...あきらめなくてよかった。2月14日の大雪以降、自分が「鬼」になったのがよくわかります。目の前の現実から逃げる(目を背ける)ことなく、直視できるようになった。ハウス3棟の倒壊っちゅう、逃げたくなる現実。建設の優先順位を立て、予算を立て、資材をかき集め、解体工事。皆様のあたたかいご支援の元、よくぞ育苗に間に合ったものだと思う。皆様、その切はほんとうにお世話になりました。改めて御礼申し上げます。皆様のご尽力により完成したハウスでは、大玉トマトが元気に育っております。倒壊前の修理を含め、ハウスを6棟手がけるなんてメニューは、研修プログラムには含まれていなかったと思います 笑

ハウス完成から2ヶ月以上が過ぎました。ハウスの脇には雑草が芽生え、ハウス間にはある程度の暴風雨に耐えられる排水溝が設置してあります。あの倒壊の面影はどこにもありません。でもね、残っておるんです。頭の中に。倒壊した3棟を、道路脇から見たときの衝撃を。たぶん一生忘れないと思います。ほんとうに怒濤の1年間でした。この1年で身に付いたものはハンパない経験です。一生ものです。最近は、圃場に居るときが一番自分らしい、そう思っています。

ん??なぜか昔の事をふりかえっているよ??君、懐古趣味だっけ?
飲んでるの?どくたーストップですよ!

2014年5月27日火曜日

農薬について

今日は、うどん粉病が出たカボチャのとなりにいらっしゃる、スイカに予防的薬散をば...そう、薬散は予防的視点と、出た病気・害虫を叩くという2つの視点を持つ事が重要であるとの事でした。少し体系的に教わりました^^

農薬は大きく分けて殺虫剤と殺菌剤に分類できます。
さらに殺虫剤は、
  1. 葉をバリバリ食い荒らす野郎(アオムシ系など):アファーム乳剤やスミチオン乳剤を使います 昔はランネートの使用が許可されていたようです
  2. 葉の液をチューチュー吸う野郎(アブラムシなど外からウィルスを持ち込むものを含む):ベストガードなどを使います
殺菌剤は、
  1. 植物体の傷口から菌が入らぬよう、膜によって保護する:ダコニール1000、ビスダイセンやジマンダイセンなどダイセン系統を使います
  2. 植物体に侵入した菌を叩く:モレスタンなど多少強めの農薬

先日カボチャで使用したモレスタン水和剤、葉の表面にうどん粉の症状が出ているということは、すでに菌が侵入しているということ。すぐに叩かねばなりません。薬散予定としては、2回モレスタンを薬散し、7〜10日後に再度葉を精査し、再発が確認されないようならば、予防的視点に切り替えダコニール1000を使用します。このとき、アブラムシが心配ならばベストガードも薬散します♪

本来ならば、うどん粉病の症状が出る前に、予防的観点からダコニールを薬散しておけば、うどん粉病の侵入を防げた可能性はあります。最近、薬害を2回ほど出してしまって、薬散に対して少し腰が引けていました。が、自然界の菌には通用しませんでした 笑 今年の流行語が決まりました。「全部じぶんにかえってきた!」

今日もご覧頂き、ありがとうございます。

2014年5月25日日曜日

う・ど・ん・こ・病・♪

いつもご覧頂きありがとうございます。
最近は夢の中まで仕事をしている高橋です♪

先日の夢...
毎週、月・水・金曜は、自分の圃場で収穫して、狭山の方に運搬するんだけど、その日の夢ではダイコンを引っこ抜いてました。でもね、抜いても抜いても又根なんです!んでもって7時には出発するんですが、抜いてもぬいても又根だから、まともなものがなくて、時間に間に合わない!!!!っていうところで目が覚めます(^^)その他ね、軽トラのエンジンがかからない夢とか、剥いても剥いてもキャベツの葉が変色している夢とか、U氏が防毒マスクしてランネートを薬散してる夢とか、いろいろです。

おーぃ、1月蒔きダイコンの間引きしたのだれだぁ??
おれじゃねぇぞぉ...?
ん?あいつか?そうだ、あいつだ!
てめぇ、この野郎!!!
口ばっかりめが 笑

でも、頼んだのは自分です。はい、人任せはいけません(^^;)
そう、今日も出たんです。


カボチャの葉に、う・ど・ん・こ・病 が...
これは初期症状との事。
先生に確認したところ、「おめぇ!これうどんこじゃねえか!薬散しろっていったろーが!!」と、手に持っていた包丁で斬りつけられました 笑
筑波の先輩は鬼です♪そう、岡安先生は師匠であるが前に、学部は違えど、筑波の大先輩なのです(^^;)

「そろそろ薬散せねば...」と時間を作ろうとしていた矢先。ほんとうに植物は正直。出るんです。見事に症状がでるんです。テキストでうどん粉病の症状をみたり、座学で教えてもらっている間は、「あぁ、うどん粉ねぇえ...」くらいにしか思っていません。でも目の前で白い粉をみると、「あっ」と一瞬固まるのです...そして次の瞬間、「やっちまった!」って。誰のせいにも出来ません 笑 うどん粉病がリアルなものとして記憶・知識から呼び出され、目の前の現象とかぶる...そんな瞬間です。
結構慌てます。まじでビビります。

薬散を先延ばしにした自分に全部返ってきた!今日は緊急薬散を徹底。モレスタン水和剤を薄めに希釈して、表裏どっぷりかけました。このモレスタン、銅剤寄りの薬のため、薬害に気をつけねばならんとのこと。確かに、希釈倍数がMax4000倍!!!どれだけ強いんですか。モレスタンの代わりに、バイレトン水和剤を使う事が出来ると教えていただきました。こちらは2000倍程度の希釈。多少多めに薬散できますね。

実践研修の残りわずか1ヶ月強、びっくりするくらい毎日のようにさまざまな症状が出てきます。秋作物のときとは大違い。毎日が学びです。毎日が修行僧のようです。でもね、今ほんとうに夢中になっている自分がいる。寝ても覚めても圃場、圃場、圃場!!って。今日の天気は?最高気温は?植物体の温度はどのくらいだろう?水分の状態は?明日の天気はどう変わる?って。でもそのおかげで、すこし、「作業をこなす」が変化して「気にとめる」感覚が研ぎすまされてきたような気がする。

「うどん粉病かぁ♪」と余裕の笑みを見せながら、岡安先生と並んで歩く先輩農家Mさんの後ろ姿がとても大きく見えた日曜の午後。先輩もこういうことを繰り返し経験したのかなぁと。こちらは土地もないし知識も保育園レベルだけど、志高くモチベーションを維持するぞ!と誓った瞬間でした。ゆうきファームは研修終了まで突っ走ります。研修おわっても暴走してたりして 笑 
もちろんそのつもりですが。

2014年5月24日土曜日

「今日も日本は平和です♪」


今日は農業じゃないネタを...
いまでも、ばかなことは大好きなんですが、
(東京に来て、それが通じないこともよくわかりました(^^)
わが故郷、仙台の仲間たちはこんなにも愉快です。
見てやってください。
猫に顔を描いた段ボール箱をかぶせ、外からいじって遊ぶというものです!

Facebook上の動画なので、見られない方もおるかもしれません。
タイトル:「今日も日本は平和です」



こーん、コーン♪


スィートコーンもえらい伸びています。
もうね、かくれんぼができちゃいます♪
スイートコーンを狙う、くまさんみぃっけ!!
なんちゃって(^^)

でもね、まじめな話、ここら辺はキツネ?がでるんですよ。イソップ物語に出てきそうな、前足の茶色いキツネさんが。毎晩イチゴ狩りをしていたのも、このキツネさんのようでした。この前見ちゃいました。隣の区画の堆肥場で、体をぐっと伸ばして、食べ物を探してるキツネさんを...

イチゴの収穫はもう終わるけど、
次はコーンか...

キツネさん、君にはコーンあげません!!!!
キュウリで我慢してください(^^)

大玉トマト、収穫!


ついにこの日がきました。
今日から、いよいよ大玉トマトをもぎ取っています。
トマトに厳しい指導者ご夫妻から、
Brix糖度で、6.2くらいあるのでは!とお褒めいただきました!!!^^

いぇい!!
さてさて月曜日から初出荷となりますだ。
完熟には注意とのこと、裂皮の恐れがあります。

2014年5月23日金曜日

溝施肥量と全面施肥量の深い話


こちら、去年の1月に掘った溝。
今育っているトマトは、この上で大きくなっています♪



このとき、溝の中に入れた肥料は次の通り。

1.深さ30cm~40cm、幅40cmほどの溝を掘削 (溝長14m×間口3.6m=50㎡ 計算)
2.ワラ2束を敷く(土がしまりすぎないように)
3.N=油かす(5:2:1) 4÷0.05÷1000×50=4kg
   P=過燐酸石灰(17.5%) 5÷0.175÷1000×50=1.4kg
     K=硫酸カリウム(50%) 4÷0.5÷1000×50=0.4kg(実際には0.8kg 施肥)
   堆肥 1袋ほど(ワラを腐らせるため)
   バットグアノ 溝に4kg
4.溝両脇の戻し土にバットグアノをそれぞれ、2kgずつ散布し、溝を浅めに戻す。
5.2月10日から20日の間に、エバーフロー灌水
6.3月末、定植の1週間前に、全面施肥・ベッド立て
7.その後の追肥はNK化成にて

2ヶ月後の定植前、ハウスの全面に肥料を散布して定植を行うわけですが、このとき、溝に入れた肥料と全面に散布した肥料の関係はどうなっておるわけですか!!
疑問はここから。3ヶ月後の先日、さっそく先生に...
「うん、それはテキストには書いてねぇなぁ」
どうやら、特殊技術のようです。

必死こいて学んできましただ。
考え方としては、元肥(溝施肥および全面施肥)と追肥のセットで考えることが大事であると。ポイントは以下の5点。
  • 作型により変わるが、1回の栽培で窒素・リン酸・カリウムの施肥量を、成分で20kg/10aとするなら、元肥で10kg/10a、追肥で10kg/10aに分散させる
  • 追肥を1回あたり4kg行う場合、栽培期間中計2.5(10÷4)回行う(あるいは、月2回のペースで1回あたり2kg、計5回行う)
  • 次に、元肥を溝施肥と全面施肥の半分にわけ、溝に待肥として成分で5kg/10a(油かすなど緩効性肥料や8-8-8有機化成肥料を使用)を混和する
  • 次に、全面散布として、成分で5kg/10a(速効性肥料と緩行性肥料を半分ずつ使用するが、配合肥料なら1種類で代用できる)を散布する
  • マグネシウム、カルシウムが溝を含め、土壌の全面に含まれるようにする(苦土石灰使用)

以下、溝施肥の場合の5kg/10a計算例です。

1.有機化成8-8-8:2.5kg/10a
2.油かす:2.5kg/10a

 有機化成 =8:8:8
 油かす  =5:2:1 
     13:10:9
(窒素13に対するリン酸10、カリウム9の不足分(リン酸3、カリウム4)をそれぞれ過燐酸石灰・硫酸カリウムで補う)

※ 溝内に赤土は出た場合はリン酸は少し多めに5kg/10a、カリウムは土の状態により少し多めに5kg/10aとする

3.過燐酸石灰:5kg/10a さらに戻し土に2kg散布しながら戻す
4.硫酸カリ:5kg/10a
5.苦土石灰:全量100kg/10a

※ ワラ、堆肥は肥料分としては考えない
※ P、 Mg、Caを重点的に心配し、溝に至る迄、どこにでも含まれるようにする
  過燐酸石灰と苦土石灰を用いる
※ 過燐酸石灰にもCaは含まれるが、計算には含めない

やっと、納得がいきました(^^)
大事なのは、総施肥量を元肥と追肥にわけること。さらに元肥を溝と全面にわけること。溝には緩効性肥料を用い、全面には速効性と緩行性を半分ずつ使用すること。配合肥料は速効性と緩行性の両方の性質を持つため、全面に配合肥料1種類を使用してもよい。また、溝内に赤土が出たときはリン酸を多めに散布、マグネシウム、カルシウムがどこにでも含まれるようにすること。

以上!!!

いつもご覧頂き、ありがとうございます。

トマト、半身萎凋病の症状


自根トマトの葉に、土壌病害の半身萎凋病の症状が出ている...
岡安先生に聞いてみると、自根苗はある程度大きくなった時期に、病気の症状が出てしまうとの事。半身萎凋病で間違いないとすると、そのうち株の半分の葉が黄色くなって枯れてしまうとの事。

特効薬はなし...
かかったらおシャカ!という恐ろしいものです。

萎凋病は、昼間にしおれ、根が少し茶色く変化(わかりづらい)するという特徴があります。もうすでにお亡くなりになった株がありましたので、司法解剖させていただきました。どの部分の茎を切っても、維管束が薄く褐変しています。学術的には、萎凋病J-1からJ-3のうち、J-1の症状(古典的、どの部分でも維管束が褐変)に当てはまるとの事です。ちなみに、J-3は地上部50cmで症状が消えるとのこと。その一方、今回、接木苗で使用した台木:「グリーンガード」はJ-1からJ-3の全てに耐病性があるため、まったくもって、枯れる様子はありません。

この萎凋病、次々と隣の株にうつっています。「半分くらいはおシャカだね」とのことです。とりあえず、経過を観察します。「あ〜゛、おじっちゃ!!!(怖い!)」

カボチャ整枝、2回目!


驚きの早さです。
定植から1ヶ月弱で、この勢い♪
今回は、4本仕立てを教えていただきました。
1回目の整枝では、本葉5枚目以降の主枝を摘み、側枝を4本伸ばします。
2回目の整枝では、側枝5節目までの脇芽を摘み、側枝を伸ばします。

これからぐんぐん左右に伸びるとの事。
この2日後、1回目の人工交配を行いました!

2014年5月18日日曜日

赤いトマト、むじっちゃ!


あ゛〜っ!!!
イチゴの赤さと香りに、頭がおかしくなりつつある今日この頃、
またみつけちゃいました。

こちらにも赤くなりつつあるお方が。(^^)
ちょっと触ってみたところ、もうすでにブヨブヨ。
もっと赤くなる頃には、包丁で切れなくなるほど完熟かぃな!

あしたからまた独り言が増えるべし。
「ん゛〜むじっちゃ!!」と。
あ、でも明日は美女3人組がイチゴ狩りの手伝いに来てくださります(^^)
独り言には気をつけるべし(笑

そう、なぜ美女3人組かって、明日は収穫・調製が忙しいんです。
通常の直売の他に、月1回の朝市イベントがあります。
狭山市の尚寿会大生病院駐車場にて、11:00から13:30まで直売!
イチゴ、大量出荷しちゃいます!

時間のある方もない方も、
仕事なんか放り出して朝市にレッツらGo!!!!!
とびきりのドヤ顔でお待ちしております!(^^)

2014年5月17日土曜日

動噴による薬散


薬散前の風景から...
コンテナの上に動噴がどーん!!この状態で薬液を入れます。
高さは180cmくらい。なんでかって、地面においてある動噴を背負うのはすごく大変なんです。薬液が10kg入っているわけですから。

これなら、一人でもひょいっと背負えます(^^)
以上、ちょっとした楽をする方法でした。
逆さのコンテナに、「高橋」って書いてあるんですけど、
そう、わたくしは、たかはしという名前なんです^^

新タマネギ!


いまごろになって、新タマネギ!でございます。
ひっこぬいて、1日転がして、球の上でぶったぎります。
小苗を植えたせいか、球の大きさが小さい。こりゃあ、Sサイズです(^^)

尻腐病とCa欠乏の深い話...

ついにでました!尻腐れ果。

カルシウムの欠乏が原因。
乾燥続きで、急激な高温・乾燥時に気象が変化したときに発生する。今回の場合、もとをたどれば肥料の不足ではなく(溝施肥をしている)、水分の不足によるもの。強いて言えば、溝施肥の量ではなく、全面散布したときの量が多かったものと見られます。肥料は、N→K→P→Mg・Caの順に吸い上げられる。水分の不足により、最も重いCaは吸い上げが遅れ、カルシウム欠乏が起きる。対策としては晴天・高温・強風が見込まれるときは事前に灌水を行うか、葉面散布剤「カルプラス」を曇天時にあらかじめ散布する事である。障害の発生場所は、中段の若葉の縁・先端から、5cmくらいの果実の先端から発生。


中をみると、見事に教科書通りの症状。
この尻腐れにより分かった事は、当初の計画通り、溝施肥した肥料が効いてきているということ。また、水分の絞り込みができていること。全面散布時の肥料過多がベースにあり、連日の高温に加え、水分不足が引き金となって発生したものと言えます。もっと気象条件を意識した管理をせねばなりませぬ...

圃場研修の後半、
薬害、高温障害に続き、いろいろな事が出てきて、楽しくなってきました(^^)
最近はなにも起きない事が逆に怖い!
なにか起きないと、なにも学べません。

宝交早生!収穫期


我が圃場の宝交早生!
毎晩、イチゴ泥棒が出るほど、収穫期を迎えています^^
毎日ぐんぐん赤くなります。甘い。すごく甘い。
日持ちしにくいため、市場出荷には向かないとの事。直売がいいところのようです。


月曜日は、朝市に大量出荷しますため、
イチゴ狩り部隊がきてくれることになりました(^^)
その日まではイチゴ守らないと!

2014年5月10日土曜日

圃場の近況

キュウリもぐんぐん。
20節以上になっています。主枝からはもう実が穫れます(^^)

コカブ・コマツナ・ホウレンソウもなんとか発芽しています。
ホウレンソウの発芽はとにかく難しい。


スィートコーンもぐんぐん。
昨日・今日の強風で、2回目蒔きがぶっ倒されました。


ブロッコリーは、もう収穫時期を迎えたものがちらほら。
ハクサイも巻き始めています。


光合成と転流

先日、大玉トマトの樹勢コントロール方法のひとつに、思い切って節を伸ばしてしまうという方法があると教えていただきました。そのためには、最適な環境を整えてやる事、とのことでしたが、具体的にどういうことなのか。


「光合成と転流、ビニールハウスの役割」について教えていただきました。なぜ栽培時にビニールハウスを使用するのか。雨風をしのぐ・害虫から作物を守る・生育のために温度を上げる...単にこれだけでなく、「光合成と転流」という重要な概念が存在していました。植物体の草丈は昼から夕方にかけて(PM3時頃から6時頃)伸びると同時に、葉の栄養が流れ出します。

転流とは...光合成により生産された光合成産物が、ソース器官である成熟葉からシンク器官である成長点、果実、根へ移動すること。温度は転流速度と分配に最も重要な環境要因です。

【転流の適温は光合成の適温より高く、成熟葉で作られた同化産物は温度の高い部位に移動する】

光合生産物の転流がさかんに行われる午後(夕方)は、ある一定の気温(20℃程度)が必要になります。しかし、作物がハウスで覆われていない場合、時間の経過とともに気温はぐんぐん下がり、転流に必要な気温を長時間にわたり維持する事は出来ません。

そこで、ハウスのサイドビニールを早い時間に閉め、ハウス内に暖かい空気を溜め込むことにより転流に必要な気温を確保、ハウスがないときに比べて長時間の転流を促すことができます。

これは、朝方の光合成前の気温の上昇にも同じ事が言えます。ハウスで覆われていない場合、日の出から光合成に必要な気温・湿度に達するまで一定の時間がかかりますが、ハウスのサイドビニールを閉め切っている場合、ハウス内の温度上昇はとても急激です。1分1秒でも早く、光合成に必要な温度まで上昇させる事ができます(「早朝加温」)。

つまりハウスのもっとも大きな役割は、いかに早く光合成産物を作り出すか、2つ目に転流の時間を長くすることに集約する事が出来ます。この理屈を知ると、なぜハウスのサイドビニールの開け閉めが必要なのか、そして開け閉めのタイミングはどうするべきか、が見えてきます。


参考:植物基礎講座 植物の成長と温度(福田 直也:筑波大学)

2014年5月6日火曜日

宝交早生!

あ゛〜っ!!
みつけちゃいました。

こんなところに赤いお方が!!(^^)
ついにイチゴがところどころ赤くなり始めました。

その名も【宝交早生】、露地栽培の中でも最も古典的といわれるものです。
こんな光景をみつけたら、その場で「パクっ!」でしょう。

赤くなった果実が少ない事をいいことに、たべちゃいました♪(^^)
ゆうきファームでは、今ダイコンやカブが収穫期を迎えています。

ブログをご覧の皆様、希望される方には、野菜の宅配も考えております!
春作物の収穫最盛期は、6月であり、各月、収穫できるものはまちまちですが、
ご希望の方は、ブログ下のメッセージフォームから、ご連絡くださいませ(^^)

2014年5月4日日曜日

ニンジン、御愁傷様でした


無惨にも、発芽したニンジンがとろけました。
原因はおそらく、(というか間違いなく)高温による障害。
連日の高温に加え、ベタ掛け&ユーラックでの被覆が効いたのでしょう。
ベッドのサイドに播種したものが生き残っているのをみると、ベッドの中心ほど高温になり、外の空気が流れこむサイドはかろうじて生き残ったのでしょう。

発芽まではキレイに揃い、追肥・除草・間引きまでしたのに...
            ↓


完全に油断していましただ。
ベタで見えなくなっているからこそ、気がつかなくてはいけない場所でした。
【敵は己の中にあり】とはよく言ったものです......
自分に言い訳はしません!!!

悔しいよ。
薬害に引き続き、2連敗中です。

コマツナ、「菜々美」収穫!


コマツナが恐ろしい勢いで伸びています。
収穫期間はわずか3日。それを過ぎると規格外の大きさに一気に生長します。
タキイの「菜々美」。去年までに蒔いていた安物とは違う...
たいして堆肥も入っておらず、痩せている方の土地なのに、この容姿。
ちなみにこちらが去年蒔いた、安物種から発芽したコマツナ。



比べるまでもない!
良いものを見ると、もうあとには戻れませんだ...

赤きもの、青きもの...



ちょっとちょっとぉお〜!!
赤くなったり、青くなったりしてるではありませんか!!!!!

今日、イチゴの区画に、ワラを敷きながら果実を確認していたのですが、1個だけ赤くなっている株を見つけちゃいました。おもわず、ウサギさんみたいに鼻と口元がヒクヒク、ヒクヒク...
どこかミツバチ見つけてきて、交配促進のため圃場にぶちまいてやろうかな...

ちなみに、このトマト、良い実かどうかは、この段階で分かるんですと。
緑色と白い部分の濃さがはっきりしているものほど、良い実である。
これ、「グリーンベース」と言うそうです。
この場合、5段階中3に匹敵すると!
ということは、もっと色の濃淡がはっきりしている果実があるんですね!(^^)