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2014年12月31日水曜日

今年1年ありがとうございます!

今年最後の日は、トラクターを無理やり積んでみたり、降ろしたり、降ろす時に怖くて叫んでみたり...ロータリーが飛び出したり...


そしてマルチャーを積んでみたり。そう、今年土地を借りていた地主さんから、ブリッジを譲っていただいたので、なんでも積めるようになりましただ。軽トラが小さいんだか機械が大きいんだかわかりませぬな。


さて今日は、うちの協会で働いていた友達が、自宅で年末恒例の大売り出しをするというので、コマツナとコカブを少しばかりおすそ分けしてきました。やっぱり、気温のせいか、すごく伸びが悪い。潅水してもなかなか伸びません。そこで、ベタ掛けをしました。早く伸びてくれ...正月明け、地方から帰省するお客さんのために、高速のパーキングに大量出荷します!


あ、そうそう、今年最後、うちの宿舎に看板ができました 笑
「高橋クマ」です♪ みなさん、来年もどうぞよろしくお願いします(^^)皆様に素敵な1年が訪れますように...


2014年12月27日土曜日

コカブ;播種納め、30ベッド!

本日は「播種納め」!


ゆうきファームの露地の播種は今日で終わりです。夏以降、4日置きに播種を繰り返し、やっとコカブが30ベッド並びました。自分で言うのもなんですが、この景色はなんとなくそれっぽい♪ 技術はどうあれ、いかにも農業をやってる感じがする 笑 30本並んだトンネルを見るのはなかなか嬉しいものです。どこか感慨深いものが...この1年5ヶ月の集大成ともいうべき姿が、今目の前に完成しました(^^)

去年の1月末にコカブと小松菜の周年栽培が始まり、今日の播種でおおよそ1年間作り続けたことになります。播種日と収穫開始日をはじめとする生育期間のデータ取り、登録農薬の使用、潅水のタイミングと量、その間にもマルチャーを買ったり、耕運機が壊れてトラクターを買ったり、軽トラを買ったり、堆肥場を作ったり...もちろん、いいことばかりではありません。12月の初めには、農業分野からの撤退が決まりました。正直モチベーションが下がる日もありました。さらには播種の終わりを待たずに水道が止まり、こんな風にして水を確保していました。500Lのタンクなので、完全に重量オーバー、シャコタンの軽トラです。



今思えば全てが良い経験に。この周年作物の栽培を経験したことで、コカブの栽培について現段階でやりたいこと・試してみたいことの8割方は実践出来たと思います。でも夏場の播種における被覆資材の活用は今後の課題となってしまいました...まだまだ課題や試してみたいことは出てくると思います。もし、いつかまたコカブの栽培をやるとして、今年の失敗を繰り返したら、それはアホとかバカの類です(^^)コカブの播種は、この1年5ヶ月でトータル50回行いましたが、不思議と1回たりとも飽きることがなかったのです。実践研修が終わって、コカブと小松菜の栽培だけになり、暇(?)になるはずでしたが、全然そんなことはない。むしろ自分のアタマは結構忙しかったと思います。とにかく、チャンスを無駄にしたくないということだけは頭に入れて、毎日なにかしら考えていたような気がする。ほんとうに不思議なもので、収穫時期が毎回違っていたせいでしょうか、コカブを引っこ抜く時の感覚は、1回として同じことがなかったんです。もちろん、先が尖ったり、横縞症が出たりと同じような失敗が続くときはあったのですが、失敗したときの感覚もまた違う。うまく言葉にはできないけど、そんな感じ。それと同時に、自分ひとりで仕事することの限界点も見えたような気がします。ひとりで管理できる面積の限界。1日の仕事量の限界。体力の限界。気力の限界。経験値の限界。機械の限界。土壌の限界。化成肥料の限界。いろんな限界がありましたが、やっぱり「気力の限界」というのは、ほんとうに大きいものなんだと思います。なんの仕事でも、やっぱりモチベーションがすべての根本なんじゃないかと。

それはさておき、今日はこの1年を振り返っていました。ゆうきファームには、ほんとうにみんなの思いが詰まっています。我らが師匠岡安先生の指導をはじめ、人様のご縁でいろんな人が出入りしてくれて、手伝ってくれて、冷やかしてくれて、差し入れしてくれて...まさに汗と涙の結晶です。みんなに支えられて、いろいろな思い出が詰まった土地です。そんな土地を維持することができなくなってしまい、担当者としてはほんとうに申し訳なく思っています。でもこれを機に、もっと成長したいと思うようにしてくれたのも、この土地です。人災や失敗を含め、自分でできるだけのことはやったという実感は確実にある。これを土台にしてさらに経験を積んでいきたいものです。

みなさん、ほんとうに1年間ありがとうございました。そして来年もどうぞ宜しくお願いします。良いお年をお迎えくださいませ(^^)


PS;露地の播種は終わってしまいましたが、ハウス内の播種をあと1発か2発くらい予定しています。ハウス内にさらにユーラックでトンネルを作って、コカブの生育をどれだけ早められるかというもくろみです!そんなめんどくさいことやる農家さんなんかいないだろうけど、それで本当に収穫時期が早まれば、周年栽培のスケジュールも少し変わってくるんだと思います。

2014年12月15日月曜日

コカブ;毛布をかけました♪


今日は久しぶりにコカブに水浴び(潅水)をさせました(^^)11月からは降水量がグッと少なくなるため、肥料の効きも遅く、さらに気温も低いので、生育も遅くなります。そして、収穫の春先になると、また去年みたいに先の尖ったカブになってしまう危険が。地温は十分に低いので、たぶん水分の影響でしょう!


よくよく見てみると、球の直径は3cm以上あるのに、葉が伸びない。そう、気温のせいでしょう。ということで、潅水後、トンネルを閉める前に毛布(!?)をかけてあげました。そうなんです、「パオパオ90」という意味不明な名前のベタ掛け資材です♪この資材、「まもるくん」とか、「不織布」とかいろんな名前で呼ばれていますが、この「パオパオ90」だけは意味がわかりません!「パオパオ90ありますか??」って店員さんに尋ねるのも、なんだか恥ずかしい 笑 

ちょうどいいことに、同時期に2ベッドずつ播種していたので、1本のベッドはトンネルだけ、もう1本はトンネル&毛布をかけて、どれだけ伸びが違うか、観察してみます。これは今の時期しかできないこと!3月末までに学ぶべきことはまだまだありますダ!そう、ゆうきファームはチャンスを無駄にしません!!


2014年12月14日日曜日

お詫びと挨拶


ここ数日、当ブログの読者様や、以前お世話になった方々から、「食の駅に出荷し始めたというから行ってやったのに、おまえのカブとコマツナがないじゃないか!!いったいどうなってるんだ!」と、お叱りのメッセージを頂いております(^_^;)

皆様、まことにご迷惑おかけしています、実は今、カブがなかなか大きくならず、出荷が止まっている状況でございます。そして、12月7日に行われた狭山農業祭に合わせて、大量に種まきをしていたものですから、その後の出荷は細々と行うことになります(^^)どうぞご了承くださいませ...


また、すでにご存知の方も大勢いらっしゃいますが、当ゆうきファームは、2015年3月末をもちまして、長期休業と相なりました。開墾からわずか1年と8ヶ月ではありますが、私が属する組織の方針により、農業分野からの全面撤退が決まりました。再開のめどはございません。3月末に全ての収穫が完了するよう、播種および生育管理を行っていますので、2月の後半から3月末にかけて、コカブの大量出荷が予想されます。「お客様大感謝祭!!」と勝手に名付け、もってけドロボーの大売り出しを開催しますので、どうぞご期待ください。

残り3ヶ月強ではありますが、当ゆうきファームをどうぞよろしくお願いいたします。

2014年12月11日木曜日

堆肥のC/N比と投入までの管理


半熟状態で9月下旬に購入したこちらの堆肥。
切り返しを1回行い、野積みにすること3ヶ月弱。表面はカサカサになり、糞の形も当然崩れ、すぐにでも使えそうですが、中はどうでしょう...ということで、断面を観察してみました(^^)購入時よりはこなれているけど、まだ形が残っています。当然、匂いはなし。でも、まだ早いようです。


3ヶ月前の堆肥購入時、地域を管轄する普及センターに問い合わせ、堆肥購入に関するアドバイスを求めたのですが、一般的な事は言えるがこればかりは実際のモノを見ないと正確なアドバイスは難しいということでした。堆肥の投入が初めての場合は特に、取り扱いとその投入量に注意するようにとのこと。

具体的には、これまで全く堆肥を入れずにある程度の作物ができている場合、通常量の堆肥(10aあたり2〜3t)を投入すると、発芽不良や生育不良に陥る可能性があるということ。そのため、慎重に慎重を重ね、カブとコマツナであれば初年度は10aあたり1t程度の投入から始めてはどうかとの結論でした。なぜそこまで気を使わなければならないのか...いろいろと教えてもらいました。
  1. 完熟のものを使用する(汁なし・乾燥・形なし・匂いなし!)
  2. 完熟のものを使用する場合でも、最低1ヶ月〜3ヶ月は野ざらしにする(コマツナはある程度の耐性があるが、カブは根菜類のため投入から作付けまでの期間を長く開ける)できれば1年程度野積みにしておき、それから投入する
  3. 牛糞は中に雑草の種子が混じっている場合が多く、発酵熱で死滅させる必要がある
  4. おがくずを混ぜている場合、その種類によっては(粗悪な建材などの場合)発芽不良を起こす可能性がある
  5. 塩分が抜けきらない場合、発芽不良を起こす可能性がある

などなど、一概に堆肥を入れる!なんて簡単には言えないことがよくわかりました(^^;)専門的な知識というよりかは、具体的なアドバイスをもらえたので、次は知識編に...岡安先生からのキーワード【C/N比】を頼りに、少し調べてみました。出処はこちらを中心に。「YANMER 営農PLUS 土づくりのススメ」(http://www.yanmar.co.jp/campaign/agri-plus/soil/articles/articles04.html

まず、堆肥の効用として、

 土壌物理性の改善 
土壌微生物は、団粒構造を作り、堆肥中に含まれる籾殻やバークなどの粗大有機物と合わせて、通気性や排水性などを改善する

 肥料成分の吸着 
腐熟した堆肥には腐植に似た物質が含まれ、カルシウム、マグネシウム、カリウムといった栄養素を吸着・保持し、供給する機能(陽イオン交換容量)を増加させる

 病原菌の抑制 
良好な堆肥は、多様な微生物相を維持し、病原菌の急激な増殖を抑制する


なるほど、ここまではなんとなくわかります。問題はここから。なんで完熟、完熟って言われるんだべかー??キーワードは【C/N比】と【窒素飢餓】です。
C/N比(炭素率)とは有機物に含まれる、窒素(N)に対する炭素(C)の割合を示した数値。微生物は、有機物に含まれる炭素(炭酸ガス)をエネルギー源として、また窒素をタンパク源として利用し、増殖する。この微生物が生存と繁殖を繰り返すことで、窒素や炭素が消耗されC/N比が低下する。つまり、堆肥化とはC/N比を下げていくことを意味する。
  • 竹      C/N比:280
  • おがくず   C/N比:150-1000
  • 樹皮・バーク C/N比:100-1300
  • 稲わら・籾殻・麦わら・剪定枝    C/N比:60-80
  • 豚糞・牛糞・米ぬか         C/N比:10-25
  • 肉片・鶏糞・酒かす・油かす・おから C/N比:15-10

C/N比20〜30を境に、稲わらなどC/N比が高い(炭素が多い)有機物は分解の過程で窒素を消費する。しかし、有機物自体で窒素をまかなえない場合は、土壌の窒素をも利用する。結果、作物が吸収するはずの窒素が稲わらの分解に利用され、作物の生育が阻害される(窒素飢餓)。窒素飢餓を起こさないためには、窒素を多く含む牛糞や豚糞などの窒素肥料を補う必要がある。堆肥の発酵には適切な水分が重要で、水分の多い牛糞や豚糞などを材料にする場合は、バークやおがくずなどで水分を調整し、通気性を良くして発酵を促す。(なるほど、うちで堆肥を購入した時、堆肥屋さんに「おがくず混ぜて準備してるんでちょっと待ってて!」と言われたのはこのことだったのですね)

C/N比の低い(20以下)有機物は一般に分解が早く、分解過程で無機態窒素を放出するので作物に対する肥料的効果が早く現れる。C/N比の高い(30以上)有機物では分解が遅く、分解過程で生成する無機態窒素は微生物の養分として取り込まれるため、肥料的効果は遅れる。
  微生物の作用     低 ← 20〜30 → 高         

  • 有機物の分解   速い    −   遅い
  • 無機態窒素    放出    −   取り込み
  • 窒素飢餓発生   無     −   有
  • 堆肥の腐熟度   完熟    −   未熟

今回購入した豚糞はC/N比10-25ということで、完熟させれば窒素飢餓の発生は少なく、有機物の分解が早いため、ある程度の肥料的効果も期待できるでしょうか。

堆肥作りの条件については、【温度管理と水分管理】が重要で、

発酵中の堆肥の温度の上昇は、雑草の種子や家畜由来の病原菌を死滅させる効果があるが、発酵温度が80度以上の高温状態では、堆肥材料のなかでも分解しやすい成分だけが分解され、高温に強い微生物と難分解性の有機物が残る。そして本来なら堆肥中に残る窒素成分が高温によりアンモニアとなって大気中に放出され、効用の低い堆肥となる。この状況を避けるため、切り返しを行い、堆肥温度の余分な上昇を避け、水分を適正に保ち、発酵を促進させることが重要である。

なるほど、要は、堆肥の材料が十分に発酵しやすいものを選ぶべきであり(発酵しにくいものであれば窒素分を多く含む材料を加える)、次に、定期的な切り返しにより、発酵熱と水分の均一化を目指すこと。

そして最後に、
堆肥化の過程で各過程に対応した分解菌が増殖する。増殖と消滅を繰り返しながら、最後には、多様な微生物相が形成される。しかし、分解途中の未熟な堆肥は、有機物分解にすぐれた特定の微生物だけが増殖し、微生物相が単純なものになり、植物に悪影響を及ぼすことがある。
 分解菌の話については有機物の分解プロセスを学ばねばならんので、また今度...(^^)というか、うちの堆肥はもう、3月以降は無用の長物です。誰か買ってくださいな 笑 2回切り返して油かすも入っていますょ♪


2014年12月9日火曜日

トラクターとセキレイ...


そう、 コガネムシの幼虫をモグモグ食べるのはこのお客さん♪彼らはほんとうにモグモグ食べるんです。トラクターで土をかき回していると、必ずやってくる「セキレイ」です(^^)うちにくるのはつがいのようで、クモだの虫だのを捕まえては食べています。まるまる太ったセキレイさん、とても体格がいいので、栄養状態も良いのでしょう。


ゆうきファームでは、去年の研修作物であるサトイモとネギの出荷も終わり、いよいよコカブ&コマツナとなりました。残りの区画にコカブを播種していくと、あと14ベッドできることになります。これまでにできたベッド数は16ですから、あわせて30本のベッドが並ぶことになりました!1年8ヶ月の農業のまとめはコカブのベッド30本で落ち着きそうです。1月の中旬までには露地の播種を、ハウス内の播種は1月下旬までに終わらせる予定ですので、収穫のピークは2月下旬から3月の下旬となりそうです(^^)3月末に全収穫を終えたいので、1回あたりの播種は30mとなり、最後の方はきっと「もってけドロボー!」のお祭り状態でしょう...

2014年12月1日月曜日

はーとコマツナ!!


いました!いました!
奇跡のハート形コマツナが...(^^)かわいかったので思わずパシャり♪種子が100%完璧じゃないから起こる現象なんでしょうけど、これはこれで嬉しい。子供の時に四つ葉のクローバーを見つけたような気分。ほっこりですな。黄緑色と緑のコントラストもまたキレイ。


ハウスの外、寒冷紗越しに見ても目立ちます。これはなんだかいいことがありそうな予感...?? もったいないので、抜き取らないでそのまま伸ばしてみます。